ああ家族旅行

昭和40年代、ディスカバージャパンのうたい文句とともに、旅行ブームがおきました。お金もない、時間もない、小さな印刷屋を営んでいた父は、なんとか家族を喜ばせようと、軽四の後席シートを倒し、布団を引いて子供たちが遊べるようにして、次々と旅行に出かけました。思い出の家族旅行の記録です。

子どものころ、父は数えきれないほど、旅行に連れて行ってくれました。
お世辞にもお金持ちとは言えない我が家、それでも、なんとしても家族と旅行に行きたいと、がんばっていた父のことを書きたくて、このブログを書きました。
我が家の家族旅行を読んで、笑ったり、びっくりしたり、ほろっと来たりしてもらえたら、そして、家族を大切にしようと思ってもらえたらうれしいです。

昭和43年(1968年)の秋、岡山に住む小さな印刷屋の一家は、お隣、香川県の金毘羅さんへ、はじめての家族旅行に出かけたのでした。私は小学1年生、妹は1歳でした。・・・あら、年がばれました(笑)昭和43年はこんな時代高速道路も、新幹線も、瀬戸大橋も、まだありま ... もっと読む

私が初めて「旅行」という言葉を知ったのは、小学1年生の秋でした。父が印刷屋を始めて3年目。最初は食べるものにも困るほど苦しい時期がありましたが、ようやくお得意様ができて、多少の余裕ができたのでした。「旅行に連れてってやる。どこがええか、言うてみい。」父は ... もっと読む

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